個人事業主の方も事業を始めてからしばらくすると、法人の設立をご検討される方も多いと思います。
今回は、実際に個人の方が、千葉県で法人を設立する場合についてまとめてみました。
書類の作成には、設立freeeを使用し、社長(代表)はおひとりの場合を想定しています。
法人の基礎内容を決定する
まずは、法人の基礎内容を決定する必要があります。
会社名
会社名はもちろん必要です。使用できない文字がないかどうかは確認しておきましょう。
法人の形態
株式会社か合同会社かを選択することになります。費用も抑えられるため、合同会社がオススメです。
ただし、株式会社の代表は、「代表取締役」となりますが、合同会社の代表は、「代表社員」となります。代表取締役の方が良いという場合は、株式会社にする必要があります。
あとで、合同会社から株式会社へ変更することも可能です。もちろん登記費用はかかってきます。
会社住所
会社の本店となる住所を決めます。
事業内容
会社の事業内容を決めます。将来行う可能性がある内容も入れておいた方がいいです。
しかし数が多すぎるのもよくないので、多くても10個程度にとどめておきましょう。
設立freeeで事業内容を選択する場合に、テンプレートを選択できるので、細かい内容はそちらを使用しても大丈夫です。
資本金・出資金
株式会社であれば資本金ですが、合同会社であれば出資金の金額を決めましょう。
1円でも法人が設立できるようになってはいますが、融資など対外的なことも考慮すると1円で設立することはオススメしません。
決算期
会社の締めの月を決めます。任意の月にすることが可能ですが、比較的事業が落ち着く月にした方がいいです。
繁忙期と決算期が重なってしまうと、決算対策や資金繰りをするのが大変になってしますからです。
また、登記申請をする月と近い場合、例えば9月中途に登記申請をして、9月決算にしてしまうと設立手続きや決算手続きが重なってしまい、日程が厳しくなってしまうためオススメしません。
公告の方法
公告の方法は、官報や電子公告などがあります。
連絡先
会社用の電話番号を入力しましょう。
設立freeeで入力
設立freeeにログインし、先程の会社の基本内容をもとに入力していきます。
入力していくことで、提出に必要な書類を自動作成してくれます。
入力が完了したものは、チェックマークがついてくれるのでわかりやすいです。
具体的には下記のような内容です。
- 会社の名称
- 会社の住所
- 代表・出資額
- 事業内容
- 出資金
- 決算期
- 公告の方法
- 連絡先
準備する書類が表示されます。
・個人の印鑑証明書 1部
・印鑑の注文(法人印・銀行印・角印)
印鑑に関しては、他のところで注文したものがあればそちらでも構いません。
定款の認証
定款の認証(電子か紙)を受けます。
電子認証の方が、紙の認証をした場合の印紙代(4万円)が不要になります。
行政書士さんの代行手数料5000円のみで認証をしてもらうことが可能です。
定款と印鑑証明書のPDFをアップロードして、行政書士の方へ認証を依頼します。
代行費用を振り込んだ後、行政書士さんが手続きを進めてくれて、認証後の定款をアップロードしてくれます。
認証後の定款をCD-Rにデータを保存し、念のため印刷しておきましょう。
出資金の払込
行政書士さんから定款の作成完了の連絡が来てから、出資金を口座に振り込みます。
法人の通帳はまだないので、代表者の個人の通帳に振込みます。一旦だして、もう一度入金する形で大丈夫です。
その後、
- 通帳の表紙
- 裏表紙(口座名義、支店名、口座番号が書いているところ)
- 振込のページ
をコピーします。
インターネットバンキングをご利用の場合は、その画面をスクリーンショットしたものを印刷して準備します。
払込みがあったことを証する書面として提出の際に使用します。
・合同会社設立登記申請書
・株主等の名簿
・設立時貸借対照表
・就任承諾書
・代表社員、本店所在地及び資本金決定書
・印鑑(改印)届出書
上記の書類は自動的に作成されているのでダウンロードをして、印刷し必要な個所に押印しておきましょう。
登記書類について、設立freee内の「まとめ方」を参考にするとやりやすいです。
設立日は登記申請の日になりますので、登記申請に実際に行ける日を選択しておきましょう。
法務局へ行って提出
書類が揃ったら法務局へ提出をしに行きます。千葉の場合は、千葉地方法務局(本局)へ行く必要があります。法務局の支所では法人の登記申請を受け付けていないので、ご注意ください。
あらかじめ、設立freee内の「持ち物リスト」と書類の「まとめ方」を参考に準備しておきましょう。
千葉地方法務局(本局)の最寄り駅はJR京葉線の「千葉みなと駅」です。改札を出てから歩いて10分ほどで到着できます。
途中に郵便局やコンビニもあるので、コピーなどが必要な書類があれば途中ですることも可能です。
収入印紙6万円を台紙に添付します。千葉地方法務局(本局)の場合、法務局の2階で購入することができます。
提出書類に代表印などの押印や割印が必要になってきます。窓口での提出の際には、中身はチェックしてもらえないので、心配な方は、事前にチェックしてもらえるように相談の予約をしておきましょう。
登記申請のその後
登記申請後、内容に不備がなければそのまま登記が完了します。不備がない場合の連絡は来ませんので、申請時に渡される目安の日が近づいたら登記状況を法務局に確認しましょう。
登記事項証明と印鑑証明の取得は登記が終わってから可能となります。
(社会保険の手続と通帳の申し込みなどで必要になるので、各3部以上は必要になってきます。)
その際に印鑑カードも取得しましょう。
これらの手続きは最寄りの法務局の支所でもできました。実際に行く前に電話で確認してみましょう。
そのあとは、税務署へ提出する書類も内容が記載されたものを設立freeeからダウンロードすることができますので、設立届出書類の提出の準備をしましょう。
社会保険の加入手続きも必要です。こちらは、設立freee内で記載内容が反映された書類をダウンロードすることはできませんので、ご注意ください。
まとめ
法人の設立となると、個人の開業に比べてやることや書類の数がかなり増えます。
ご自身でやる場合は費用は抑えられますが、訂正や不備があった場合など対処できる時間の余裕を持って手続きをしましょう。
【編集後記】
こたつでみかんがおいしい季節になってきました。
ということで、本日早速みかんを買って帰りました。